まだスウェーデンへ来たばかりの頃、なんだか歯に違和感を感じる日々が一週間ほど続きました。気乗りはしないけれど、徒歩2、3分の近所にプライベートの歯医者さんがあって、すでに夫もその歯医者にかかっていて悪くないと言っていたので予約をとってみてもらうことにしました。
当日、歯科クリニックへ行き、中へ入ると受付のようなところには誰もいませんでした。日本だと受付に健康保険証と診察券を渡してチェックインをする流れですが、誰もいないのでとりあえず空いている椅子にかけて待っていました。5分ほどして奥から女性が出てきて私の名前を呼んだので立ち上がってついて行きます。
後に色々と経験してわかったことですが、スウェーデンでは到着後のチェックインはなく自分の名前が呼ばれるのを待つのが一般的です。
自分が経験したもので言うと、市が運営する歯科クリニック、BVC、カイロプラクティックは同様のシステムでした。一方で、受付が必要だったものは前払いのものが主で、ヴォードセントラル、ワクチン専門のクリニック(予防接種)、病院のレントゲン科(無料)、皮膚科クリニックなどがありました。
まずは迎えにきてくれた女性が自己紹介、彼女が歯医者さんでした。部屋に入ると一人女性の方が座っていて、彼女が歯科衛生士さんでした。スウェーデン語が話せないと予約時の備考欄に書いていたため、英語で対応してくれました。まずは、インタビューをうけます。
- なぜみてもらいたいのか?
- 異常を感じる場合は、どの歯にどんな異常を感じるのか?
- 食習慣(朝昼夜の食べる時間帯、間食するか)
- 歯磨きは1日何回どのタイミングでするか?何でケアをしているか?(歯ブラシ、歯間ブラシ、タフトブラシなど)
- 使っている歯ブラシの柔らかさは?歯磨き粉は?
- 歯磨き後口はゆすいでいないか?
- 歯科クリニックに抱く嫌悪感を1から10の数字で例えるとどれ?(10が最も強い)
私は8と答え、その理由を説明しました。幼い頃から虫歯になりやすく、中学生の終わり頃まで頻繁に歯医者に通っていたこと。通っていた歯医者の先生が偉そうで不機嫌で、虫歯が見つかると舌打ちをし、治療中に口を少しでも緩めると強制的に開けさせられ怒られること。治療も細切れで頻繁に何度も通わされ、結果として顎関節症になったこと。こうした経験がトラウマとなり、歯科クリニックに来るたびに苦い思い出が蘇ること。そして自分の歯の状態をとても恥ずかしく思っていることを伝えました。
話し終えると、歯科衛生士さんが突然私の肩をさすりながら、「それは辛かったわね。気持ちわかるわ。でも恥ずかしいなんて思うことはないのよ。」と言ってくれました。その言葉に驚き、涙が溢れ、「すみません、ティッシュをくれませんか…」と頼みました。「こんな言葉、日本でかけてもらったこともないし、こういう辛かったエピソードを話すこともありませんでした。泣くなんて思ってなくて…すみません。」「いいのよ。(優しく微笑む)」
その後、口内および歯全体のチェックが行われ、歯の状態を一本一本確認し、虫歯がないか、過去の治療跡、歯茎のポケットの深さをチェックされました。日本の歯科医院でよく受けていた歯の染め出しチェックはありませんでした。
その後、違和感を感じる歯を中心にレントゲンを数枚撮りました。このクリニックではレントゲン室へ移動することなく、その場で撮影できる装置が備わっていました。
数分後、先生が戻ってきて、「チェックをしたけれど、虫歯は見つからなかったし、違和感のある歯自体も異常は見られないわ。6ヶ月後に検診をするから、その時にまたチェックしましょう。もし、痛みなどが急に出てきたら、また電話して来てね。それでいい?」と言われ、「わかりました」と答えました。
これで終了です。
先生と歯科衛生士さんとともに受付へ向かい、先生がPCで入力し、紙をプリントアウトし、治療費を伝えました。クレジットカードで決済し、すべて先生が対応しました。日本では受付の方が会計を担当することが多いので、新鮮に感じました。歯科衛生士さんは電話対応をしていました。
彼女は私が去る時も目配せし、何度も手を振ってくれました。ちなみに、彼女は私よりもかなり年下で20代後半くらいの方ですが、包容力のある頼れる方でした。
帰宅後、息子をみてくれていた夫に興奮混じりに経験を話しました。スウェーデンでの初めての歯医者さんはとても良い印象でした。
これが、私が最初にスウェーデンで歯科クリニックにかかったお話です。
最後まで読んでくださってありがとうございます!それではまた、Hej då!
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